場BOK

~Body Of Knowledge~

◆場BOK ~Body Of Knowledge~

「場BOK」の概要

  • マンガでわかる「場BOK」®

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    マンガで「場BOK」を説明します。主人公、結城 舞が体験する、社運を賭けた「新商品発表会」での大失敗。ひょんなことから場BOKに出会い、場BOKのコンセプトや手法を学びリベンジに挑む。主に、KA1(空間)に関する、現場のあるある話で、「場BOK」の世界をご案内します。
  • 動画でわかる「場BOK」®

    douga
    先ず、上記の概要①②③を視聴して、場BOKの考え方、目的、コンセプトなどに触れてください。そして、「場BOK」の各Tipsを、3分程度の短い動画で解説しています。場BOKを最短、最速で学ぶツールです。空き時間に視聴し、「場BOK」に親しんでください。

人生の節目には、各種のイベントや式典があります。例えば、結婚式、入社式、各種のパーティ、そして告別式。これらのセレモニーには、それぞれに即した場があり、それに見合った演出があります。このため、これらの式典に参列するすべての参加者は、唯一の目的を理解している集団となり、同じ体験を共有することができます。このため、このような式典では、参列者が感動し最大限のパフォーマンスを出し、目的を成就するのです。このような冠婚葬祭の場面では、それぞれ、適切な演出が日常的に行われており、確実に機能し成果を出しています。
 一方、規模や時間や場面などの違いはありますが、人生の中では、これらの式典以外にも、いろいろな会合やミーティング、研修やセミナーなどがあります。これらのすべての会合にも「場」という概念が存在するのではないでしょうか。言い換えれば、冠婚葬祭以外の会合でも、適切な演出をすることで高いパフォーマンスや成果が期待できるのではないでしょうか。
 そこで、研修やセミナーにおける「場」について考えてみましょう。場には役割と目的があり、場では気づきと学びが得られます。場は人と情報の交差点であり、場は成長と実験の機会です。そして、場は皆様の夢を叶える練習の舞台でもあります。ところが、研修、セミナーにおける場の概念は確立しているわけでなく、冠婚葬祭のような一体感が少なく、効果も限定的です。そこで、研修、セミナーにおいても、場のTPOに合致した演出を積極的に行うことで、目的の成就のレベルや満足度が格段に向上し、場の目的に合った効果が得られるのではないでしょうか。
 また、場は、コミュニティの「場」であり、プラットフォームでもあります。居心地のよい場には、志を持った人々が集まり、情報が集まり、夢を育み華開く、こんな場を提供したいと思います。このような、場の演出が効果的に機能したときの効果は絶大でしょう。まず参加者の意識のベクトルが集まり、一体となり、結果的に会合の目的を成就します。 つまり、総てが一環して計画的に行われることで、満足度が高くなります。
総てが一環して計画的に行われることで、満足度が高くなります。

「場BOK」(場Body Of Knowledge)とは

「場BOK」は、このような場を効果的に創造するための知識体系です。場BOKが対象とするのは、イベントや式典の当日だけではありません。行事を盛り上げ演出するためにさまざまな準備を行い、当日を迎えます。準備万端で当日を迎え、当日はシナリオ通り演出され、行事が進行します。
 場の創造は、場の演出であり、これらの場を成功させるためには、コンテンツやファシリテーションだけではありません。事前の準備や、当日の演出、更には、アフターフォローや参加者の目的意識と事前のマインドセット、告知のための広報活動や、その後のコミュニティの形成などのアクティビティが含まれるでしょう。これらの知見やノウハウは多岐に渡り、各論を語った文献資料は散見されますが、場の創造、場の演出に特化した形で包括的、網羅的に体系化されたものはありませんでした。このため、各論の積み重ねや、寄せ集めとなり、全体としての整合性やバランスが取れていない場合も少なくありません。そこで、このような場の創造、演出という切口で知見やノウハウを集約整理し、ベストプラクティスとして体系化することで、場の概念を確立し、この概念が広く普及浸透し、活用が進むことを祈念して、場の知識体系「場Body of Knowledge」を纏め、編纂することとしました。

「場BOK」概要

「場BOK」とは、前述のように、場創りのための知識体系です。場は、イベントや式典の当日だけではありません。行事を盛り上げ演出するためにさまざまな準備を行い、当日を迎えます。準備万端で当日を迎え、当日はシナリオ通り演出され、行事が進行します。ここでは、どのような準備がされ、当日はどのような演出がなされているのかを具体的に見ていきましょう。

>> 動画解説「概要①」
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場面 内容 役割
準備段階 日程、招待状、会場の準備装飾、大道具・小道具、配役配置、リハーサル、BGM、案内、コンテンツの準備、お土産、アンケート、謝礼など 事務局
主催者
当日の演出 案内、誘導、受付、開会、閉会、司会進行、主演、来賓、コンテンツ、飲食、お弁当、不測事態への対応 事務局
スタッフ
演者、参加者
事後 御礼状、アンケート集計、思い出(アルバム)課題、宿題


「場BOK」の概要を理解いただくため、「場BOK」の知識エリア(KA)の最上位の概念を概説します。これらの最上位の概念は、場創りの知識体系の全体像を表しており、個々のアクティビティは、これらの配下に体系化され整理されます。これらの知識体系に触れる時、すべてのアクティビティは、場を効果的にするための施策であり、理解の促進し、記憶を定着させ、行動を誘発するための活動であることに気付かれると思います。このため、「場BOK」を適用することで、必然的に場の効果が上がります。

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「場BOK」の利用場面

 「場BOK」は、人とコミュニケーションが介在するすべてのシーンで適応できますが、もっとも適合している分野は、やはり、教育、研修の分野でしょう。勿論、コンテンツ作りや当日のファシリテーションだけではなく、事前に、対象者に告知し、受講前に意識付けをしたり、受講後のアフターフォローも含まれます。このように、場創りは、人とコミュニケーションの在り方に働きかけ、最大のパフォーマンスを引き出すための諸活動でもあります。この教育、研修というのは、産業界だけではなく、学校教育の分野にも同様に適応できるでしょう。
 次に考えられるのは、ビジネス分野での各種の会議や、報告会のような人とコミュニケーションが介在する場です。ここでも、当然、場の概念が適用できるので、「場BOK」を活用してパフォーマンスを最大限にすることができるでしょう。更に、ビジネスシーン以外でも、各種の会合やコミュニティにも適用でき、つまり、人が集まりコミュニケーションするところには、規模や目的は違うでしょうが、多かれ少なかれ、場の概念が存在し、「場BOK」が適応できるのです。つまり、「場BOK」は、コミュニケーション術や処世術とも言い換えることができます。ビジネスにプライベートに、「場BOK」を適用することで、より豊かな体験ができ、より、多くの成功を成し遂げ、充実した人生を送ることができるのです。

「場BOK」の適応範囲

「場BOK」は、編纂の都合上、先ずは、研修・セミナーというビジネスシーンにおける会合を意識していますが、その適応範囲は、研修・セミナーに限らず、各種のミーティングや発表会などのイベントやプレゼンテーションの場面にも適応できます。要するに、相手が、感情を持っている人間である限り、コミュニケーションという重要な手段があり、このコミュニケーションを円滑に、確実に、効果的に行われる場所として、場が存在します。「場BOK」は、このように、人とコミュニケーションが介在するすべてのシーン(場)に適応することができます。勿論、場は物理的な空間としての場だけではありません。例えば、TV会議やWebinarのような物理的な場を超越した場面でも、場の構成する時間、意識、目的、成果などに働きかけることが可能であり、その結果、場で目的成就の確率が高くなり、参加者の満足度が高くなります。つまり、場を成功させ、場の効果を享受することができます。

「場BOK」とインストラクショナルデザイン

既に、お気づきとは思いますが、一般に教育研修のシーンを考えますと、教育は教室などの物理的な空間で繰り広げられるアクティビティだけではありません。「場BOK」は、インストラクショナルデザインの概念とも似ており、研修会場内外で行われる準備や、研修会場の準備、研修コンテンツの準備、研修当日のファシリティや、研修後のアフターフォローを含む一連のアクティビティを連携させることで、より効果的な「場」を創造することができます。
 研修・セミナーへのプロモーション時点における意識付けから始まり、研修・セミナー席上での知識の獲得、反復、応用による、記憶への定着と、疑似体験による演習や応答。体験談や事例による実践的な学習を経て、現場での実践に耐えうる知識とそれを活用し行動できる実践的スキルを身に着けます。「場BOK」は、これらすべてのアクティビティが、効率よく、的確に、高品質でできることを目的としており、これらのノウハウを体系的に纏めた物であり、インストラクショナルデザインの目的とも合致しています。
>> 動画解説「概要②」

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「場BOK」の目的

場BOKは場作りの知識体系であり、これに基づいて場の演出をするということは、その「場」を特別な機会ととらえ、特別な機会を創造することです。この特別な機会というには、日本の伝統的な世界観である「ハレ」に通じます。つまり、場BOKの目的はハレの演出です。
>> 動画解説「概要③」

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    ハレ(晴れ、霽れ)
    儀礼や祭、年中行事などの 「非日常」
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    ケ(褻)
    普段の生活である 「日常」

場BOKの目的=ハレの演出

KA1 空間

「場」は、物理的な空間に限った話ではありませんが、場を準備し設営します。物理的空間の場合は、場所や広さ等、立地や環境又はファシリティ等の設備に関連する事項や、参加者がアプローチするための手段なども含まれます。これらを最適にすることで、場の成果を最大限に引き出します。事務局担当に任せず、スタッフ一同が積極的関与していきたい。 『マンガでわかる「場BOK」』は、KA1を活用した事例です。

KA1.1 ファシリテ AV機材、物(Goods)[字幕]
KA1.2 アメニティ 飲食、リラックス、リフレッシュ[字幕]
KA1.3 設備
  空調、什器、照明、遮音[字幕]
  時計、ユーティリティ、インフォーマルコミュニケーション[字幕]
KA1.4 PC環境、電源、Wi-Fi[字幕]
KA1.5 COPY、FAX機[字幕]
KA1.6 立地、広さ、階数[字幕]
KA1.7 オンライン
  接続性、音響[字幕]
  映像、高度な演出[字幕]

KA2 場創り

「場」創りとは、当日までの準備と当日の演出です。講師、司会者、主催者、スタッフ等の一丸となった協力体制やそれを支えるマネジメントやプロデュース、段取りやファシリテーションに関わる事項です。場創りの中心的アクティビティであり、概念、理論を学び、実践していただきたい。

KA2.1 感情への働き掛け
  誘導、承認[字幕]
  アイスブレーク、ポジショニング、笑い、コント、ウィット、時事ネタ[字幕]
  ギャップ、サプライズ、心理的進捗(ステップ、ゲート)[字幕]
KA2.2 演出、効果 BGM、リズム[字幕]

KA3 コンテンツ(研修、セミナー)

「場」の演出もさることながら、コンテンツの役割は重要である。参加者との目的合致性やレベルや難易度、更に、進行シナリオやストーリィ、これらは、事前に作り込める部分であり、不測の事態への対処も含めて、十分に練り上げて作り込むことが大切であることは言うまでもありません。大変さ故、遣り甲斐のある作業でもあります。

KA3.1 構成
  ナビゲーション、最小単位、ゴール、成果物[字幕]
  As-Is/To-Be、Before/After、時間配分[字幕]
KA3.2 導入
  自分事、場面設定、エンロールクエッション、対象者[字幕]
  キャッチ、語呂合わせ、効果、お得感、訴求材料[字幕]
KA3.3 伝える
  シナリオ[字幕]
  魅力的な提案、認知的不協和[字幕]⇐NEW‼
  ストーリィ[字幕]⇐NEW‼
  ドラマチック[字幕]⇐NEW‼
  速度、沈黙[字幕]⇐NEW‼
  ボイストレーニング、ハンドアクション[字幕]⇐NEW‼
KA3.4 理解促進
  比較、対比、数値化[字幕]⇐NEW‼
KA3.5 記憶定着 
  反復、韻、テンポ、関連性、穴埋め[字幕]⇐NEW‼
  短期記憶、長期記憶[字幕]⇐NEW‼
  脳波と睡眠[字幕]⇐NEW‼
KA3.6 行動誘発
  事例、体験談
  名言引用、疑似体験
KA3.7 アクティブラーニング 発言、言語化、質問力、要約

KA3.8 現場対応 臨機応変、組み換え対応力
KA3
KA4 意識付け

「場」の成功確率は、参会者の意識付けにより大きく変わります。事前の告知を含め、目的やゴールを定め、参加者に告知することはもちろん、参加した結果をコミットすることも大切です。特に、多くの研修などでは、情報提供をするだけに留まっており、これは、知識を伝達したに過ぎません。本来、知識を習得し、その知識を活用して行動に移すことができることが、真の参加の目的であるはずです。ここまでサポートして初めて成功と言えるのではないでしょうか。このためにも、参加に先立ち、受講者の特性を熟知した上で、適切なアプローチで、気運も盛り上げておきたい。

KA4.1 個人
  自己発見、自己承認、自己確立
  カウンセリングと傾聴、セラピー、メンタリング、コーチング
  ジョハリの窓
  アサーション、NLP
  ハーマンモデル
  ストレングスファインダー
  LIFO
KA4.2 集団
  集団の目的、集団心理、集団浅慮、役割
  コンフリクトと合意形成

KA5 チャネル

「場」を成果させるためには、参加者への告知とプロモーションが重要となります。ただ、単に「集客」という目的だけでなく、事前の場の内容や目的を如何に伝えるかにより、当日の心の準備や意識を変えることができます。このため、コミュニケーションのチャネルを適切に選択する必要があります。また、いろいろなチャネルを通じて、アフターフォローすることもあり、これは、参加者、受講者同士のコミュニティを作ることであり、参加者、受講者への付加価値の提供することにもなるのです。ここでは、このような、コミュニケーションの手段による違いについて言及します。

KA5.1 Face to Face
KA5.2 テキスト(Mail/チャット)
KA5.3 マルチメディア(AV)
KA5.4 コミュニティ
KA5.5 処世術
  人脈
  観察力
  洞察力、シナリオ力
  構想力
  巻き込み力
  段取り、根回し
  交渉力、仲裁力
  解決力
  着眼力、発想力
  自己肯定力
  ボッチ力
  阿吽の呼吸、忖度
  老害
  プロフェッショナル
  座右の銘「和敬清寂」